もの思いの譜

ここには私が撮影した写真を中心に詩やエッセイを書き込んでいます。

■ 新宿 Nikonショールームにて 

■ 新宿 Nikonショールームにて。

視覚障害になってからは写真を撮るなどということは絶対にできないと思っていた

が、前に書いた 視覚障害者と一緒に写真を楽しむ会に参加し代表の尾崎氏のおか

げで、私も写真を撮影し楽しめるかもしれないとは思った。しかし問題はカメラ本

体にあるのでそこで3年ほど躊躇していた。

コンパクトデジカメは家族で使うためにもっていて露出補正などある程度の操作は

できるものの、絞りやシャッター速度やISO感度など撮影に必要な値を細かく設定

することは画面を見なければできないと思っていた。現実にそういう機種も覆い。

 ネットでとりあえず各種メーカーのカタログを読んでもそこらあたりがいまひと

つよくわからない、さらにメーカーのサポートセンターに電話してみて、一眼レフ

なら Nikon コンパクトデジカメなら RICOHのgrがなんとか使えそうだとわかっ

たので新宿のショールームに実機を見に行くことにした。

 7月中旬の蒸し暑い雨の日だったが知人とともにまず Nikonのショールームに入

った。

 視覚障害者が写真撮影をすることはほとんどないので、いきなり私が行くと・・

やや冷淡な対応をされるか、どう対応したらいいか大慌てになるか・と予想してき

たのですが・・対応した女性職員の方はまるであわてることもなく、希望の機種を

聞き、私の横についてカメラ本体の説明をしてくれました。

視覚障害者が一番困るのは、画面を見て操作するなどのタッチパネルの操作で、こ

れは画面が見えなければどうにもできないのでお手上げです。またモードダイヤル

やコマンドダイヤルのように回して操作するものはその開始位置や終了位置などを

どこかで把握できなければ迷子になってしまう。

私が希望した D3300は操作キーやボタンががっちりと出っぱっていて指先で確認

しやすいということ。モードダイヤルはダイヤル上面に点のシールを貼り、どこが

どのモードかを覚えてしまえば現在位置を把握できる。コマンドダイヤルはどちら

かに回しきったときにそれ以上数値が動かないので迷子になったら左端まで回して

そこから数値を上げていく。絞りは値が少ないのでいくつ回せばどの値かはわかる

がシャッター速度は数値が多いので 30秒から1/8秒までのクリック数を覚えてお

けば確実に把握できる。 ISO感度はFNキーに割り当ててあるのでこれも数値を覚

えてしまえば確実に把握できる。バッテリーやメモリーカードの取り出し、レンズ

交換なども問題なかった。

 ということで Nikonの一眼レフはおおよそこのような操作で統一されているの

で上位機種に移行したときも安心できるとわかった。

 ともあれ目の見えない私の質問を的確に把握して丁寧に説明していただいたこの

ときの女性職員の方には心から感謝しています。